MY EXPLORATION vol.14 金田康平
下北沢にてEDITION

パラディウムが掲げるテーマ"CITY EXPLORATION(都市探検)"。現代都市探検家の姿を追いかけるMY EXPLORATION。世界中で厳しい情勢が続いている今だからこそ、パラディウムは少しでもポジティブに過ごしたいという思い込めて、アイテムを通じてメッセージを届け続けている。今回は<下北沢にて>発起人のひとりであり、下北沢カルチャー、音楽と切り離せない人物、金田康平。2017年から追いかけた写真とともにお届けする。

東京23区の東に位置する都市、下北沢には多種多様な力ルチャーが混合している。2019年には世界で展開されるメディアが実施する、全世界対象の大規模な魅力的な都市調査で、アジアで唯一のTOP10、2位に選出されるなど世界中からの注目も高い街だ。この街を拠点に活動する音楽、劇団、ファッション、グルメ、そして人々を巻き込んだ<下北沢にて>は、フェスの枠を超え、街に紐づく魅力を存分に伝え、全国から人々を呼び込み、地域とともに町を興す、下北沢のお祭りとして確立している。

昨年はTHEラブ人間。そして<下北沢にて(以下、ニテ)>も10周年という節目を終え、『下北沢という街すべての文化が1日で楽しめる「下北沢の街のお祭り」に』をテーマに、11年目を迎えることを全国の人々が待ちわびていたが、2020年、世界中を襲った新型コロナウィルス感染症(COVID-19)蔓延に伴い、世界各地で地域のお祭り、フェスやイベント中止の延期が相次ぎ、エンタテイメント、歴史あるカルチャーの祭典は分岐点を迎えた。<ニテ>も例外ではない。しかし、多くのライブハウスや多種多様なイベント中止が相次ぐ中で、開催の是非を問い、人々の声を受け入れるべく、クラウドフアンディングを実施。結果、地域から全国各地。多くの支援者の協力により、開催へとこぎつけた。

<ニテ>は、下北沢の街と文化へと向き合い、共に継続していくため立ち上がることになったが、今回の開催はライブハウスを中心とした街全体を巻き込んだ規模ではない。従来のライブハウス往来型サーキツトイベント開催は困難だと判断し、開催形態を変えることになったが、<ニテ>ならではの、下北沢という街や空気を、強く意識した開催方法を模索し、野外とパブリックビューイング。オンライン配信の開催となった。

10年を超えた、さらなる冒険へ

10周年という大きな節目を超えたTHEラブ人間と<ニテ>。発起人のひとりであり、出演者でもあるTHEラブ人間の金田康平(Vo./Gt.)さんは、10年というひとつの区切りを超えた時、どんなことを想い描き、考えていたのだろう。そして、大トリを務めた最終ステージの上から、何を見たのだろう。

『毎年<ニテ>の開催前は不思議な気持ちでいます。当初はノリで始めたバンドの自主企画だったから“あまりにも大きなものになっていったな”。毎年そんな感覚でした。基本的に自分は次の開催のことを考えていないので、昨年も「10年もやったんだな。大きくなったなぁ」そんな感じでした』

『ステージでライブをしていた時は「10年間とことん甘やかされてきたな」ということに気付かされていました。昨年は100組を超える沢山のバンドが、朝から"演奏しては完結して、演奏しては完結して"を繰り返すのだから、トリの時間は盛り上がるに決まっている。「自分たちの、実力以上のライブがやれているわけじゃなかったんだな」。そう自分で気付いて、滅茶苦茶腹が立っていました。「実力以上を見せてやる」。昨年はそういう負けん気が生まれました』

大盛況のもと昨年の<ニテ>は終幕。THEラブ人間も、2020年はクアトロでのワンマン。フェスや様々なイベントの出演を控え、2020年はバンドも<ニテ>も順調に迎えるだろうと感じていた人も少なくなかったはず。

『バンドでは4枚目のアルバム『夢路混戦記』をリリースしたばかりで、もぬけの殻というか、THEラブ人間の人として歌いたいものは"すっからかん"。そんな感じでした。それでも沢山曲は出来るから「今年はソロの作品をじっくり作ろう。ライブも新しいバンド編成を組んでソロライブを沢山やろう」って考えていましたね。結局、コロナウィルスの影響でライブはできませんでしたが、ソロ作品はスタジオ録音曲が3曲、YouTubeで始めた『金田康平の今日の新曲』からは50曲ほど世にリリースしています。音楽家としては、満足度の高い1年でした』

「Tomorrow Is Bright(明るい明日)」へ

『自分の中では、大きく変化したことは、さほどないんです。ただ、“相手が人間じゃなかったことが、せめてもの救い”だと思っているから、憎むにも憎み切れない。だから“喪失感や無力感”みたいなことを、感じることなく過ごすことができました。自分はエンタテイメント業界というものへと多く触れてきていないので、少し無頓着ではありますが、今は「本物しか残れなくなったな」、「ふるいにかけられているな」とは感じています。今、とにかく受け取る側の器が狭くなっているから、ピンポイントで心に“ずっしりと残るもの”を、みんなは選んでいるように感じています』

多くの場所が一緒くたに、感染拡大のやり玉に挙げられる時期があった。アーティストと切り離せない、活動、生活の糧となる表現の現場、ライブハウスもそのひとつだった。現在、一括りではなく、現場や参加者の意識と心がけ、対策へと気遣いをする場所を、自身も意識を持ち、選択する時代へと変化し、その“アタリ”は少なくなった。同じく“自粛”や”自宅待機”という期間は、余白という時間を生み、消費者に対して当たり前だった、あらゆる機会が”当たり前ではなかった”ことに気付くきっかけとなり、あらためて、音楽やエンタテイメントを目の当たりにする体験の貴重さ、重要さを実感するきっかけにもなった。あらゆるカルチャーが再度深堀されたが、中でも音楽は、多くの人たちが、この時期を乗り越えるための救いになっている。この時期の金田さんは、ある種のジレンマを感じながら自身と音楽と向き合っていた。

『いざ曲を作っては、リリースをしていましたが、普段ならそういう“完結”をし続ける毎日があって、「日常というものは、”誰の力も使わずに強制的に引き延ばされている」って感じていたんですよね。普段なら夏だ! 海だ! みたいに区切りになるような季節があるはずなのに、そんな些細な感覚さえも、感じることができない。2020年は、ずっと変わらない日常がダラダラダラダラ続いていく感じでした。今、その引き延ばされた日常の中で、音楽を作って、リリースすることの無意味さを、とてつもなく感じることがあるんです。「新曲とかリリースする意味あるの?」そんな感覚になる。僕らの活動は、人前に立って、作った音楽をライブでやる。活動する中で、このサイクルはどこか切り離せない面があるから、ライブで演奏することを考えながら作っているのに、それができない。これはかなりしんどい』

『カルチャーは、在り方がないので解らないですが、全員正解で、全員間違いだと思います。ただ、強いて言うならば、曲も、映画も、ドラマなんかでも、ここ何年間かは"短い"が正義だったはずなんです。だけど、多くの人たちに、たっぷりと時間ができて、"長い"への受け皿が増えたとも思っています。個人的には“長い"方の良さを知っているタイプなので、時間の余裕が生まれたからこそ、心に隙間が生まれた。そう感じています』

COVID-19感染拡大を機として、世界中の人たちに意識と生活の変化が表れた。まだ多くの制限はあるが、多くの人たちは、明るい明日を求め、大なり小なり、生活の中で、対策へと意識を向け、人との繋がりを見つめなおし、日々を過ごしている。同じように今、金田さんもバンド、そして音楽家、個人として明るい明日へ踏み出している。そして、そのために大切にするべきことがあると話す。

『ライブに関しては、特に慎重にならざるを得ない。だから直接抱き合えてしまえるような、人と交わるようなことを消極的に考えています。ライブハウスを中心に、街をめぐるサーキットがメインではない、今年の<ニテ>のように野外をメインに距離を取って、配信を行うなど、感染症への対策に関して、双方、なにより自身も真摯に向き合えるならば、ライブのやりようはあると思っていますが、今はとにかく「レコーディングをしたくて、仕方がない」といった感じです』

『人としては、明るい明日を作るために、とにかく適当にご飯を食べないことだなと思っています!ごはん屋にひとりで行って、イヤホンつけて、ご飯を食べている人を見ると「バカだな。もったいないことしてんな」って思います。基本的に人間の五感なんて、ゆるゆるで作られているので、味覚に集中した方がいい。「今日、昼ご飯なに食べようかな?食おうかな?」って、本気で力を使って考えるのが大切です』

音楽とファッション。表現と生活

多くの業界・分野がCOVID-19の影響を受けている。ファッション分野も例外ではない。ファッションは誰しもが、自由に選択することができ、あらゆるシーンで自身を表現することができる。ブランドやメーカーは表現を提供するひとつであり、多くの人たちの生活の一部でもある。だからこそ、外出自粛やリモートワークでジレンマを感じている人も少なくないはずだ。こと、表現者として活動する人たちに、ファッションは平時から欠かせない。中にはプライベートでも強いこだわりを持っているひとも多い。

『出掛ける予定がまったく無くなったので、とにかく服を買わなかったですね。この期間は通販をメインに、とにかくレコードを買いました。多分、普段の3、4割増で買いましたね。自分もこんな感じだから、これだとファッション業界は“やばいことになっているだろうな”って考えたら、なんだか落ち込んできて。誕生日にはいい鞄を買いました。自粛期間が終わったら、これを使おうって、楽しみにしています』

金田康平とPALLADIUM

PALLABOSSE LOW(2017)/PAMPA OX ORIGINALE(2018・2019)

『フランスという国は、外国の中で最も好きな国です。映画も、服も、音楽も、女の子も。とにかく憧れの国です。自分はパラディウムを履くようになって、もう何年も経ちます。履くたびに「自分はこの靴を履いて、遠く離れたフランスと繋がっているんだ」そう、強く感じることができます。パラディウムのスニーカーたちは、自分にとってお守りのようなものです』

2020。下北沢で

数えきれないほどのイベントやお祭りは自粛、規模縮小という時期を迎えている。もちろん<ニテ>も同じく、これまでの規模とは違う開催となる。しかし、クラウドファンディングを通じて、開催に対する声を求めた。結果、多くの支援者に支えられ、手法を変えてでも開催を求めてもらうことへ。開催に至るまで試行錯誤を繰り返し、明日、11回目の開催を迎える。

『今回に関して、本当にクラウドファンディングなしには成し遂げられないイベントだと思っています。支援してくださった方には頭が上がりません。沢山不安なことを抱えながらの開催にはなりますが、”とにかく無事に終われるように”って。そればかり想います。開催に関して、”みんな、不安なことがあったら無理はなさらないで欲しい”。このことが一番にあります。そして、もし来られるのならば、普段と変わらず音楽と街を堪能してください。普段通り、変わらず"最高"を用意しているつもりです!』

『やっと会える!画面越しでも、それは変わらないです!みんな一生懸命がんばろう!一生懸命が一番!』

PROFILE


金田 康平(THEラブ人間)

金田 康平(THEラブ人間)
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金田 康平:
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MODEL/PRODUCT


PAMPA HI ORIGINALE
パンパ ハイ オリジナーレ
PAMPA OX ORIGINALE
パンパ オックスフォード オリジナーレ

PALLADIUMは、航空機タイヤを製造していた際のキャンバス地と加硫ゴムを組み合わせた製法を応用し、1947年より耐久性に優れたキャンバスブーツをつくり始めました。当時、フランス軍から、「熱帯地方で使用するための快適で耐久性に優れたシューズをつくってほしい」という依頼を受け、完成したのが、70年の歴史を経た今も履き継がれている「pampa(パンパ)」シリーズです。

創業70年となった2017年に、「pampa」 黎明期の雰囲気を再現した『PAMPA HI ORIGINALE(パンパ ハイ オリジナーレ)』『PAMPA OX ORIGINALE(パンパ オックスフォード オリジナーレ)』の2モデルを発表。世界で最も伝説的とも言われるフランスの外国人部隊の歴史の1ページを飾ったブーツが、70年の時を経て、蘇りました。

EVENT INFO


TITLE:下北沢にて'20
DAY:2020.12.05(SAT)
TIME:
PLACE:野外ステージ : 下北線路街空き地 / オオゼキ横ステージ / リンクパーク / SHELTER / 駅前(受付)配信ステージ : GARDEN / 近松 / BASEMENT BAR / SHELTER / 251
TICKET & MORE INFO
ARTIST:
野外ステージ:THEラブ人間 / 柴田隆浩(忘れらんねえよ) / 曽我部恵一 / 山内彰馬(mother) / ヤジマX(モーモールルギャバン) / りょーめー(爆弾ジョニー) / 蜜 / 渡辺大知(黒猫チェルシー) / 木下百花 / 松本素生(GOING UNDER GROUND) / ワタナベシンゴ(THE BOYS&GILRS) / メメタァ / TSURU(STANCE PUNKS) /ヒジカタナオト(ドラマチックアラスカ) / 藤井樹(Broken my toybox) / 仲川慎之介(時速36km)/ 井乃頭蓄音団

配信ステージ:THEラブ人間 / Wienners / 爆弾ジョニー / kiila&yu-ya(vivid undress) / 古墳シスターズ / 時速36km / SUP / シンガロンパレード / マイアミパーティ / GOING UNDER GROUND / SEVENTEEN AGAiN / 桃野陽介 / paionia
トークセッション : THEラブ人間×Wienners

無料配信 Qumomee
STEP1 Qumomeeにアクセス! まずは配信サイトQumomeeの「下北沢にて'20」ページにアクセス。
STEP2 視聴ページにアクセス! 下北沢にて'20は無料配信です。 「無料視聴先リンクはこちら」をクリックするとどなたでも無料で視聴できます。
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